母の機嫌は私の機嫌に連動してる?認知症介護で私が気をつけようと思ったこと

毎日、本当に暑いですね。1戸建てのおうちで古い我が家はこの夏の時期非常に温度が上がり蒸し風呂のようになります。

そこでも、なかなかエアコンをつけない母にエアコンをつけてもらい、水分補給をしてもらうことが目下の私の最大のミッションとなっております。

今日は、改めて私の機嫌で母の機嫌が左右されているように感じた出来事をご紹介します。

忙しいときに限ってのんびりな母

猫ちゃんは可愛いですが、実際はのんびり母にイライラなわたし

私がまだ、母の認知症介護を初めてまもない頃、やること、気になることがいっぱいあるのにのんびりする母にすごくイライラしていました。

仕事行かないといけないのに、なかなか起きない母、起きてきたと思ったら色々質問。

「今日は何着るの?」

「これ食べていいの?」

「今日は家にいていいの?」

正直それもわからないの?なんて思ってしまい、全部用意してるし、そこにあるもの着て食べてくれたらいいから!なんてちょっと投げやりに答えてしまっていた。

後からわかったことだけど、前後の近い記憶が思い出せない母にとって自分の行動がとても不安な状態なんだということがわかった。だから「今」の状態を誰か知っている人に確認して不安を解消したいのです。

だけで、認知症をまだ全然理解できてない私にとって、思っていた以上に手がかかることが母が甘えているのではないか?とさえ思ってしまったほど。

あまり怒らない母が怒った!!

そんなある日仕事から帰ったら、食べたお皿が朝も、昼もそのまま。朝使用したバターは溶けてドロドロ。

疲れて帰ってきて、ソファーで横になりながらテレビを見ている母に

「なんで洗い物を台所に持っていけないの?」

「バターが出しっぱなしで溶けてしまってるじゃない!」

なんて言ったら、急に母が大きな声で

「うるさいな!!今からしようと思ってたのよ!」

と怒鳴ったのです。

ほとんど怒鳴ったり、大きな声で怒られたことがない私はちょっと驚き、その私の前をそのままスタスタとテーブルにお皿も、バターも置いて私を無視して自分の部屋に行ってしまいました。

母が怒ってる・・・

ちょっとショックを受けると同時に、自分が色々

「どうしてこれが出来ないの?」

「なんでこんな状態なの?」

と頻繁に言っていたことに気づきました。

母も本当はわかってる、だけどやっていたことを途中で忘れてしまうのでいろんなことが中途半端になってしまうんですよね。

それを、毎日責められるように言われたことできっと、ピークに達し、いろいろ指摘されて出来てない自分にもイラだっていたんだと思います。

責めるような私の言葉は、認知症には禁句だということを後に本で知って反省するのでした。

私がまずはゆったりと過ごしたら変わった!?

母を怒らせてしまったことをきっかけに、認知症の方と触れ合うコツのような本をいろいろ読みました。

以前にもご紹介したオススメの本もその中の1つです。

以前の記事→親が認知症になったら読んでおきたい本3選

その中で、認知症の方に本当に大事なのは安心を与えてあげること

自分の変化をなんとなく感じて、でも思い出せないなんとも不安定な状態で見慣れた人に

「大丈夫だよ」

と言ってもらうことは一番患者の人にとって安心材料になるということを読んで、私も変わらないといけないなと思ったのでした。

私が気をつけたこと2点は、出来てなくても責めないこと、あまり理由を聞きすぎないこと。

当たり前のようにされている方にとっては、なんとも初歩的なことと思われるかもしれませんが、どこかで元気な時の母のイメージが抜けない私にとっては、これは母が変わってしまったことを受け入れることに繋がるように思えて、元気な時と同じように行動をして欲しい思いが出てしまっていたのです。

でも、認知症でそこは以前のようには行かない、だけどそれ以外は元気なんです。

母はちょっと不自由になったけど、サポートがあれば普通に生活ができる。

母の日常の気になることは、あまり言葉で攻めず、食事のお皿やバターがそのままでも、

「出しっぱなしじゃなく冷蔵庫に入れてね」

と要望するようにしたら、母も「あ、ほんとね」と答えるようになりました。

認知症の家族と付き合っていくのに、出来ないことを指摘しても何も解決になりません。

あまり気にしすぎると、介護する側が疲れてしまう。

そうなると、しっかりそれは母の問題行動につながるんですよね。

本当に不思議ですが、私が穏やかにしていると母も穏やか。

当たり前からもしれませんが、母の介護からその当たり前を改めて気づかせてもらってます。

介護も2年目になりペースがわかってきた頃、長谷川和夫さんの『認知症でも心は豊かに生きている』という本を読みました。

本当に良い本でした。

先生自身が、認知症になり感じていること、患者にもその家族にも寄り添っていると感じる本です。

この本については改めて触れたいと思います。

 介護を始めて、私はけっこうせっかちなんだなということも気づきました。

母の心と私の心は連動してるんだと、イライラしたときは思い出し、いつも自分もご機嫌でいようと思います。

と言っても、やっぱり忙しい介護。そうは行かなかったりもするんですがね。

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