母の認知症がわかるまでの過程 何も知らなかった家のこと

おかしいと思っていたけど、母の認知症が決定的になった3つの出来事

みなさんは、ご家族の認知症に気づいたのはどんなことがきっかけでしたか?

とても近い存在だからこそなかなか信じ難く認めたくないことですが、早く気づくことができれば介護をする側もあらゆる準備ができると思います。

今日は、私が母の認知症に疑いつつも確信に近いものを持った出来事をお話しさせていただきます。

まだ認知症ではないご家族のちょっとした変化に気づけるきっかけになると幸いです。

食べたものをまったく覚えてないの!?

母もわたしも甘いものが大好き、必ず何かしらおやつを毎日食べていました。そんなある日、大福が6つくらい袋に入ったものが朝にあったはずなのに、帰ったら1つもないじゃないですか!

「え~わたしのぶん残してくれてないの?!」なんてわたしが文句を言うと

「大福なんて知らんよ!」

「1袋もあったでしょ、まさか全部食べたの!?」

「知らんって!!」

そんな会話があった次の日も、またお菓子1袋の空袋がゴミ箱に。

さすがのわたしも、一人で食べるには多すぎる量に、「ちょっと食べ過ぎだって!」って怒ったのです。

でも母の反応は、昨日と同じ、食べてないの一点張り。

後からわかったことですが、母の記憶では”食べてない”というのは真実で、そこの記憶がスッポリ抜け落ちている認知症の典型パターンだったのです。

ちょっと前のできことを忘れてしまう「近似記憶」の障害というものを知ったのはこの時でした。

大好きな韓国ドラマを見なくなる

専業主婦の母の楽しみは、テレビでドラマを観ること。

特に、ヨン様ブームから韓国ドラマは大好きで、録画をしたりその時間にテレビをつけてはずっと韓国ドラマを見ていました。

その母が、いつからか私も覚えてないのですが、ドラマを見なくなりました。

理由の1つは、テレビのリモコン操作がわからなくなり、録画もできなくなったこと。

ちょうど、録画の機械を買い替えたことでよりわからなくなってしまったのも原因だったかもしれません。

あとは、物語の筋を理解できないこと。

ドラマって、ちょっと前の出来事に今の話が続いていることが多くて、近い記憶(近似記憶)が弱っている母にはドラマの筋を追って楽しむことが難しくなってたんです。

ドラマを観なくなったなと気づいたのは、病院に行き認知症と診断された後に振り返ってみれば・・・というところだったんですが。

なので、その時に見て笑える漫才やお笑い、バラエティーを見ることが多くなりました。

でもやっぱり言っている内容を理解できてないこともどうやら多いようなんですが。

金銭管理でヒヤっ~高額な保険料~

実家で暮らしているとはいえ、ほとんどお金の管理を母に任せていたわたしにある日、母から「銀行にお金がないってハガキが来たから、ちょっとお金を入れてきてと言われました。

ATMの操作がわからないし、窓口に行くのもしんどいというのです。

口座からお金が落とせないってどういうこと!?という思いもあって記帳に行ってびっくり!!

10万以上の保険の支払いの引き落としがあったのです。

どうやらいくつか保険に入り、年金5万ほどで暮らしているのに毎月5万、3万、1万ちょっとがいくつか・・・

なんのための保険か、老後を心配したのかきっと保険の営業マンにうまく言われてそのまま入ったんでしょう。

幸い、一番高額だったものは2ヶ月前に加入したところですぐに解約をしましたが、いらない勉強料となってしまいました。

その保険のいくつかは、母も契約したことも覚えてないもので、信じたくはありませんでしたが母の認知症を確信した大きな出来事でした。

いつまでも親は若く、自分よりも判断ができる存在であるわけではないということ。

自分と同様、母も年老いて認知症じゃなくても判断が鈍くなってきていることを理解し子供が親のフォローをしていく必要があるんだなと思います。

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